
夜はずいぶん涼しくなってきましたね。もぐもぐ。

秋はおやつがおいしいね。もぐもぐ

虫の鳴き声がよくきこえるにゃ。もぐもぐ。
夜の部室。ちゃぶ台の上の小さな灯りが3匹を包んでいました。

しゃびちゃんは、ここにくる前は外でひとりで暮らしてたの?

神社の境内で、「地域猫」として過ごしておりました。ほかにも仲間がおりました。毎日、近所の方がごはんを持ってきてくれました。お水もかえてくれてました。

わたくしは運がよく13歳になるまで生きてこれましたが、外は過酷な時期があります。真夏は暑く、冬は寒いです。空腹のまま過ごした夜もたくさんあります。雨がしのげる場所をさがして、朝になったこともございます。
しゃびちゃんは、昔のことを思い出しているようです。

しゃびの回想

しゃびの回想

しゃびの回想

しゃびの回想

しゃびの回想

しゃびの回想

星がよく見える夜は、空を見上げて……「あしたは晴れるかしら……」と、ひとりごと言ってみたり。

しゃびの回想

しゃびちゃん、たいへんだったんだね。さみしくなかったの?

そうですね……。

今思えばさみしかったんだろうと思いますが、当時はさみしいって感じておりませんでした。それ以外を知りませんでしたから。
ずっと黙ったまま話をきいていたスコちゃんが立ち上がって何かを持ってきました。

しゃびちゃん、これあげる。

3つのお花の写真……。ありがとう、スコちゃん。

不思議なものですね。あたたかさや幸せを感じているからこそ、昔より今の方がさみしさを感じるときがあります。でも、さみしいって思えるようになったわたくしは幸せでございます。ひよこサブレをもう少しで食べ終わってしまうさみしさも、今感じております。

じゃあ、締めの塩豆大福を食べて、みんなでお昼寝しよう。

今、夜だよ、モモくん

あ、そうだった。
きゃはは
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